【山号】
【寺号】
【札所番号】
【開基】
【駐車場】
【宿坊等】
【本尊(祭神)】
【ご詠歌】
【ご真言】
【宗派】
【所在地】
【電話番号】
四国別格二十霊場の第1番札所であり、四国三十六不動尊霊場の第1番札所でもある徳島県板野郡
上板町の大山寺(たいさんじ)。
西範僧都(せいはんぞうず)による開基で、創建年は500年前後、阿波で最初の仏法道場とされており、
本尊の千手観世音菩薩は縁結びと開運に霊験あらたかであると伝えられています。
平安時代前期に大山寺を訪れた弘法大師空海は伽藍を整備し、恩師である恵果和尚より授かった
千手観世音菩薩を本尊として奉安、密教道場に適した場所であるとして山号を仏王山に、
印度の須弥山にちなんで大山寺、としました。
築約250年の本堂、大師堂、回廊、鐘楼門は登録有形文化財となっています。
長い歳月を感じさせる趣のある山門には、室町期の作とも伝えられる仁王像があります。
この山門から鐘楼門へは約260段の石段が続きます。
境内には町の天然記念物に指定されている枝垂銀杏や大杉があり、これも見所の一つです。
11月中旬からは紅葉も色付き見頃となります。
戦国時代(1600年頃)には、七条の城主である出羽守兼仲公(でわのかみ かねなか)が
千手観世音菩薩に「向一倍の力を授け給え」と祈願し、怪力を授かります。
その御礼に九輪の石塔と鏡餅を山の麓から背負い上げ奉納しました。
この伝説を後世まで語り継ぐため、千手観世音菩薩への奉納 力餅運びがはじまります。
江戸時代に大山寺が阿波藩主蜂須賀公の祈願所になると、代々の藩主は武運長久を願い、
家臣に大鏡餅を運ばせ、力を競わせました。
現在も毎年1月の第3日曜日に行われる大山観音初会式では、力自慢が鏡餅を担いで歩いた
距離を競います。
平成27年は幼児の部17㎏、小学生の部57㎏、女性の部70㎏、男性の部143㎏。
この大山さんの力餅の他にも柴燈大護摩供や火渡り修行、餅投げが行われます。
境内より徒歩約40分の奥之院の黒岩大権現堂には波切不動尊・黒岩大権現が
祀られており、行基菩薩や聖宝尊師も修行をしたといわれています。
寿永3年(1184年)には源義経も屋島合戦の際、鞍馬山の僧正坊と親交のあった奥之院の
黒岩山太郎坊に武運長久を祈願し、戦に勝利すると秘蔵の愛馬である薄雪を献納しました。
この故事により今でも牛馬守護の信仰が続いています。
他にも三宝荒神像や初音のつづみなどを寄進し、髪懸堂一宇を建立したといわれています。
三宝荒神像は弘法大師空海、聖宝理源大師、神変大菩薩(役行者)、愛染明王、聖天像と共に
文久3年(1863年)に再建された大師堂に、元仁元年に土御門上皇の祈願所になった際に奉納された
不動明王像は、本尊の千手観世音菩薩と共に本堂に安置されています。
江戸時代後期の天保2年(1831年)に発見された銅経筒には、平安時代末期、
大治元年(1126年)と刻銘されており、明治43年(1910年)に重要文化財になっています。